退職手続きの流れを徹底解説!スムーズに辞めるためのポイント&注意点

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退職手続きの流れを徹底解説!スムーズに辞めるためのポイント&注意点

初めて転職を考えている方は退職の手続きがわからず、不安を感じやすいものです。この記事では、退職手続きの流れや必要な書類、退職後に行うべき公的手続きについて詳しく解説します。

記事を読めば、自信を持って退職の手続きを進められます。退職手続きは、意思表示から最終日まで計画的に進めることが重要です。退職後の手続きを適切に行い、スムーズに次のステップに進みましょう。
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退職手続きの流れ

退職手続きの流れは、以下のとおりです。

  1. 退職の意思表示をする
  2. 退職願を提出する
  3. 引き継ぎや取引先へのあいさつをする
  4. 有給の消化や整理整頓・返却物の確認をする
  5. 退職(最終出社)当日の対応をする

退職手続きの流れは、会社によって具体的な手順や必要書類が異なる場合があるので、規定を確認しましょう。

退職の意思表示をする

退職を決意したら、会社に対して正式に退職の意向を伝えましょう。意思表示を適切に行うことで、後の退職手続きがスムーズに進められます。退職の意思表示は、通常退職日の1〜3か月前に行うのが適切です。

退職の意思表示の手順は、以下のとおりです。

  1. 上司や人事部門に口頭で退職の意向を伝える
  2. 退職理由を簡潔に説明する
  3. 退職希望日を伝える
  4. 引き継ぎや業務の整理について相談する

就業規則に従って適切なタイミングで行いましょう。退職の意向を伝える際に、退職願の提出時期や退職の条件、必要書類などを確認してください。会社側と円滑なコミュニケーションをとることが、スムーズな退職を成功させる鍵です。
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退職願を提出する

一般的に退職の1か月前になったら、退職願を提出しましょう。退職願を作成する際のポイントは、以下のとおりです。

  • 手書きで丁寧に書く
  • 退職理由を簡潔に記載する
  • 退職希望日を明記する
  • 感謝の言葉を添える

退職願を上司に提出する際は、面談の機会を設けてもらいましょう。面談では今後の予定を相談し、引き継ぎの計画を立てます。人事部門にも連絡し、必要な手続きを確認してください。退職願が受理されたら、正式な退職日が決まります。具体的な引き継ぎや残務処理の計画を立て始めましょう。

同僚や取引先への退職の告知時期についても、上司と相談してください。

引き継ぎや取引先へのあいさつをする

自分の業務の引き継ぎや、取引先へのあいさつを行いましょう。引き継ぎ業務の洗い出しと整理を行います。日々の業務内容や重要な案件、進行中のプロジェクトなどを書き出し、優先順位をつけて整理しましょう。引き継ぎ資料は業務の手順やポイント、注意点などを詳細に記載し、後任者が理解しやすいようにまとめてください。

図や表を使うのもおすすめです。後任者への業務説明も欠かせません。実際に業務を一緒に行いながら、コツを伝えましょう。質問には丁寧に答え、不安を解消できるよう心がけてください。取引先への対応も忘れてはいけません。重要な取引先には直接あいさつに伺い、後任者を紹介しましょう。

他の取引先にも連絡を入れ、担当変更を伝えます。未完了案件がある場合は、状況説明と今後の対応方針を共有することが大切です。社内の関係部署への報告も必要です。引き継ぎの進捗状況を定期的に報告し、問題があれば早めに相談しましょう。個人的な人脈や情報も、可能な範囲で引き継ぎます。

引き継ぎが完了したら、上司の確認を取りましょう。漏れや不明点がないかを確認し、必要に応じて追加の説明を行ってください。

有給休暇の消化や整理整頓・返却物の確認をする

有給休暇の消化や職場の整理整頓、返却物の確認も重要な作業です。以下の作業を計画的に進めていきましょう。

  • 有給休暇の消化計画
  • デスクや引き出しの整理・整頓
  • 不要な書類や私物の処分
  • 必要な書類や資料のバックアップ
  • 貸与パソコンやスマートフォンのデータ削除
  • 会社の備品や資料の返却準備
  • 会社のIDカードや鍵の返却準備
  • 貸与された制服や備品のクリーニング
  • 社内システムやアプリケーションのアカウント整理

個人的に使用していた文房具や私物を持ち帰りましょう。同僚や上司への挨拶や連絡先交換を行うことも大切です。

退職(最終出社)当日の対応をする

退職(最終出社)当日は、朝一番に上司や同僚に挨拶をしましょう。感謝の気持ちを伝えることが大切です。最後の仕事を丁寧に仕上げ、未完了の業務がある場合は、引き継ぎ先に確実に伝えてください。

その他にも、以下の手続きを忘れず行いましょう。

  • 退職金や最終給与の確認
  • 社員証や会社の備品の返却
  • 個人的な荷物の整理と持ち帰り
  • 必要な書類の受け取り

手続きを終わらせたら、会社の規定に従って退社してください。退社後は、会社のメールアドレスやアカウントを使用しないよう注意が必要です。退職手続きを確実に行うことで、良好な人間関係を保ちながら退職できます。

退職手続きで会社に提出・返却するもの

退職手続きで会社に提出・返却すべき以下の項目について詳しく説明します。

  • 退職届
  • 会社の備品や資料

退職届

退職届は、会社に対して正式に退職の意思を伝える重要な書類です。通常会社指定の様式があるので、様式に従って作成します。氏名や所属部署、退職予定日を明確に記載しましょう。退職理由は簡潔にまとめるのがポイントです。詳細な説明ではなく「一身上の都合」といった表現をしてください。

退職届は手書きで作成することが一般的です。丁寧な字で書くように心がけましょう。感謝の言葉を添えるのも欠かせません。作成後は、退職日の1か月前までに上司や人事部門に提出してください。退職届の控えも保管しておきましょう。退職日の確認などで後から必要になる可能性があります。

会社の備品や資料

退職手続きで会社に提出・返却するべきものとして、会社の備品や資料が挙げられます。返却する必要があるものの例は、以下のとおりです。

  • 社員証
  • 名刺
  • 電子機器
  • 制服
  • 社用車やロッカーの鍵
  • クレジットカード
  • アカウント情報
  • 機密資料
  • 社内マニュアル
  • 会社のロゴ入り備品

返却や処理を確実に行うとトラブルを防ぎ、円滑な退職手続きを進められます。

退職手続きで会社から受け取る書類

退職時に会社から受け取る書類は、失業保険の申請や次の就職のために必要です。以下の書類を確実に受け取り、大切に保管しましょう。

  • 雇用保険被保険者証
  • 年金手帳
  • 源泉徴収票
  • 離職票
  • 退職証明書

雇用保険被保険者証

雇用保険被保険者証は、退職時に会社から受け取る重要な書類の一つです。被保険者番号や氏名、生年月日、性別などの情報が記載されています。雇用保険被保険者証により雇用保険に加入していたことを示せます。次の就職先で必要なため、大切に保管しておきましょう。保管期間は退職後2年間です。

転職する際には新しい会社へ雇用保険被保険者証を提出する必要があります。紛失した場合は、ハローワークで再発行が可能です。雇用保険被保険者証は、離職後の手続きや失業給付の申請時にも必要です。最近では、オンライン申請システムで確認できる場合もあるので確認しましょう。

年金手帳

年金手帳は公的年金加入者に交付される書類です。基礎年金番号が記載されており、年金加入期間や納付状況の記録を確認できます。将来の年金受給のために必要です。退職時には、会社から年金手帳が返却されます。紛失した場合は、年金事務所で再発行が可能です。最近では、マイナンバーカードでも代用できます。

源泉徴収票

源泉徴収票は、1年の給与所得と源泉徴収税額が記載された書類です。確定申告や年末調整、税金の還付請求のために使います。次の就職先への提出が必要な場合もあります。源泉徴収票は退職時または翌年1月末までに発行可能です。再発行が難しいため、受け取ったらすぐに大切に保管しましょう。

源泉徴収票を受け取ったら、記載内容に誤りがないことを必ず確認してください。複数の会社で働いていた場合は、すべての源泉徴収票が必要です。

離職票

離職票は、雇用保険の手続きに必要な書類です。主に離職理由や在職期間、賃金などの情報が記載されています。離職票は、会社を退職した後に発行されます。本人用とハローワーク提出用の2種類が必要です。退職後は、できるだけ早くハローワークに離職票を提出しましょう。紛失した場合は再発行が可能です。

手続きに時間がかかる場合があるので注意してください。離職票の記載内容に誤りがある場合は、会社に訂正を依頼しましょう。自己都合で退職した場合は、給付制限がかかることがあります。

退職証明書

退職証明書は、勤務期間や退職日、職務内容などの情報が記載される書類です。転職や再就職の際に必要となることがあるため、大切に保管しましょう。退職証明書は退職後でも請求できますが、退職時に受け取っておくとスムーズな手続きが可能です。記載内容に誤りがある場合は、会社に訂正を依頼しましょう。

退職証明書は原則として無料で発行できます。保管期間に決まりはありませんが、長期保存がおすすめです。再発行が難しい場合もあるため、紛失しないよう注意しましょう。
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退職手続きをスムーズに進めるポイント

退職手続きをスムーズに進めるポイントは、以下のとおりです。

  • 会社の就業規則を確認する
  • スケジュールを確認する

会社の就業規則を確認する

退職手続きをスムーズに進めるために、会社の就業規則を確認しましょう。就業規則には、退職に関する重要な情報が記載されています。就業規則で以下の内容を確認しましょう。

  • 退職の申し出期限や方法
  • 退職金や有給休暇の取り扱い
  • 退職後の競業避止義務や機密保持義務
  • 退職時の手続きや必要書類のリスト
  • 退職後の社会保険や福利厚生の扱い

就業規則の内容がわかりにくい場合は、人事部門に確認してください。

スケジュールと必要なものを確認する

スケジュールと必要なものを確認することも、退職手続きをスムーズに進めるためのポイントです。退職日を決定し、逆算してスケジュールを立てましょう。以下の項目を確認し、リストアップしてください。

  • 退職日
  • 必要書類の準備期限
  • 会社備品の返却日
  • 引き継ぎ完了日
  • 有給休暇の消化予定
  • 退職金や最終給与の支払い日
  • 社会保険や年金の手続き期限

退職後に行う公的な手続き

退職後には、いくつかの公的手続きが必要です。退職後に行う主な公的な手続きは、以下のとおりです。

  • 健康保険
  • 雇用保険(失業保険)
  • 年金
  • 住民税
  • 所得税

健康保険

退職後には必ず健康保険の手続きを行いましょう。退職すると加入していた会社の健康保険から脱退するため、新たに健康保険に加入しなければなりません。

健康保険の選択肢は、以下の3つです。

  • 国民健康保険
  • 健康保険の任意継続制度
  • 扶養家族としての健康保険

国民健康保険に加入する場合は、退職後14日以内に市区町村の役所で手続きを行いましょう。健康保険の任意継続制度を利用する場合は、退職日から20日以内に手続きを行う必要があります。扶養家族として加入する場合は、配偶者の勤務先への連絡が必要です。

雇用保険(失業保険)

退職後には雇用保険(失業保険)の手続きも欠かせません。会社から離職票を受け取って、ハローワークで求職申込みを行います。失業保険の受給資格を確認しましょう。決められた失業認定日に失業認定申告書を提出してください。給付制限期間がある場合は待機が必要ですが、制限期間がなければすぐに基本手当を受け取れます。

再就職後は新しい職場で雇用保険の被保険者資格を取得しましょう。次の失業に備えられます。

年金

退職後の年金手続きは、将来の生活設計に大きく影響します。厚生年金から国民年金への切り替えを行う場合、退職後14日以内に行わなければなりません。年金の手続きは、市区町村役場で行いましょう。年金手帳と退職日がわかる書類が必要です。第1号被保険者として国民年金に加入し、保険料の納付方法を選択します。

国民年金の保険料は月額16,610円です。経済的に困難な場合は免除・猶予制度を利用できます。60歳未満で再就職する場合は、再度厚生年金に加入が必要です。保険料は前納すると割引があるため、余裕がある場合は検討しましょう。手続きや納付を忘れずに行い、安定した老後の生活に備えることが重要です。

住民税

住民税は退職後も前年の所得にもとづいて課税されます。退職後の6月~翌年5月の1年間分の納付が必要です。納付方法としては、一括納付や前納による納付が挙げられます。退職時に会社に特別徴収の継続を依頼することも可能です。転職先がある場合は、新しい勤務先で特別徴収されます。

無職や自営業の場合は普通徴収に切り替わります。自身で納付書による支払いが必要になるため、住所変更の際は自治体に連絡しましょう。住民税の納付が困難な場合は、減免制度の利用や自治体への相談、分割納付の相談などを行いましょう。

所得税

所得税に関する手続きも、退職時に適切に行ってください。退職時には所得税の精算が必要です。年末調整が行われていない場合は確定申告を行う必要があります。退職金が支払われる場合は源泉徴収されます。課税額は退職金から退職所得控除額を引いた金額の半分です。

退職所得控除額は、勤続年数に応じて計算されます。特定役員等の退職金には異なる計算方法が適用されるので注意が必要です。確定申告は、退職後の翌年3月15日までに行いましょう。確定申告により、還付金が発生する可能性もあります。退職後の所得税に関して不明な点がある場合は、税務署や税理士に相談しましょう。

まとめ

この記事では、退職手続きの流れや必要な書類、退職後の手続きについて解説しました。退職は人生の大きな転機となるイベントです。スムーズに手続きを進めるために、計画的に準備しましょう。退職手続きは複雑で不安になる方も多くいます。ポイントを押さえて着実に進め、問題なく手続きを完了させましょう。